エンジニアが人事に異動したら意外と人生面白くなった件 第2話

以前の話はこちらから

30歳前半でITの仕事で燃え尽きかけた私。

今考えると冷静でなかったかもしれないが、外の環境をみてみたくなり転職活動を始めた。

結果、いくつかの会社から納得のオファーをもらいホッとする自分がいたが、もう一方で、ワクワクしている自分はいなかった。

間違ってはいないとは思うけど、本当にこのまま転職してもいいのかな。

幸い私は当時いた会社の役員に可愛がってもらっていたので、ぶっちゃけて相談してみた。

もちろん引き止めもされたがもう一方で、私の状況を冷静に分析して相談に乗ってくれた役員には今でも感謝している。

最後には社長も出てきて私の相談に乗ってくれた。

その会食での社長に改めて言われた一言がすごく胸に刺さった。

”お前、将来何がしたいの?”

社長は私がこれまで出会った人の中でも経営者として頭抜けて頭が良く、豪快で、人を惹きつける魅力をもったカリスマ経営者で、会うといつも緊張していた。

そんな人に適当なこと言っても見抜かれると思ったので、正直に自分が考えていることを話してみた。

”正直まだわからないんですけど、自分で何かやってみたいと思ってるんですよね。そのためには今の会社にこのままいてもダメな気がしてるんです。でも何が足りないのかは分かってないんです。”

その後も、社長はいろいろと話を聞いてくれて、最後にこう言ってくれた。

”人事やらないか”

正直、いきなり過ぎて頭がついていかなかったが、社長曰く、自分が将来何かやりたいと思っているのであれば、行こうとしている会社は違うのではないか、新卒採用者が有利な大手企業に中途ではいっても便利屋で終わるんじゃないか。

それであれば、今の会社でもっと会社の違う面を見て経験するほうがいいんじゃないかとのことでした。

あまりの提案にすぐには決断できずに、少し時間をくださいと言って会食を終了した。

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